コロナ関連投稿集

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4月7日「緊急事態下を生きる神の民①~ストレス解消によらず、信仰によって」

 今日から5月6日まで、日本のキリスト者は「緊急事態下を生きる神の民」となりそうです。とりわけ対象地域の方々は、従来にない緊張感や不安を強いられることでしょう。そこで、今回のお勧めは「ストレス解消によらず信仰によって歩みましょう」ということ。

 もちろん、ストレス管理は大切です。しかし、通常のストレス解消方法が奪われ、多大なストレス状態が続く中、無意識に、以前にはしなかったようなストレス解消目的の言動をとりやすいと思うのです。そして、それが、人を傷つけ、関係を壊し、自らも活かすことなく、神様を悲しませかねないと思うのです。

 心がけたいのは、私たちの言動の「動機」が、ストレス解消よりも、「神と隣人への愛」であること。あるいは、私たちの「判断基準」が、ストレスの高さよりも、「事実と聖書の真理」であること。後者が前者に優先すること。

  
 わかりやすい例をあげましょう。例えば、母親が子どもに「勉強しなさい」とガミガミ言います。しかし、アンケート結果によれば、「80%子どもは、そう言われると、さらに勉強する気をなくす」そうです。つまり、親は子どもに「勉強しなさい」と言わない方がいいのは、「事実」であり、教育上80%正しい「真理」なのです。
 
 しかし、この事実と真理を伝えたとしても、その後、あり方が変わる母親は一部でしょう。感情的にガミガミ言ってしまう母親の多くは、しばらくは我慢できても、やがて、形状記憶合金のように、元の状態に戻ると予想できます。

 なぜなら、「勉強しなさい」発言の第一目的は、「子どもが勉強することではない」からです。子どもが勉強することが第一目的なら、その母親は、別の方法を考えるでしょう。では、何が第一目的かと言えば、それは「ストレス解消」。つまり、イライラをスッキリさせること。

 ただでさえ、子育ては多大なストレス。子どもが意向通りに振舞わなければ、ストレスはさらに増大。このストレスを解消するためには、「勉強しなさい」は言わざるを得ません。

 とりあえず勉強部屋に行くか、机に向かっていれば、一定のストレス解消になるでしょう。もちろん、本当に勉強しているかどうかは怪しいです。まさに、目的は子どもが勉強することではなく、「いつまでも勉強しない子どもがかたちだけでも言うことをきく」というイライラの軽減なのです。

 忘れてならないのは、その結果。自らのストレス解消目的の発言によって80%の子どもは勉強をする気をなくすわけです。言葉とは正反対の結果を生み出し、子どもの学力を低下させてしまいます。

  
 自らのストレス解消行動が、他者にマイナスを与えるとは、例えるなら、こういうこと。事実と真理でなく、ストレスの度合いによって、言動を決めるとは、こういうこと。ほとんどの母親は、このことにうすうす気が付いているでしょう。でも、厳しい子育て環境にある日本の母親が、自分自身でストレス管理をするのは困難です。ですから、夫をはじめ周囲がストレス軽減に協力するのが理想かと思うのです。  

 外出の自粛は、暖かな家庭の団欒につながるとは限りません。夫婦間と家族間のストレスが増大する場合も多いでしょう。そのストレス解消のため従来にない言動をして、家族関係を傷つけることも。職場や地域、教会の人間関係も同様。

 また、「ストレス解消行動としてのバッシング」も起こります。本来の使命を忘れたメディアは、視聴率至上主義に走り、視聴者の「バッシング対象提供要求」に満たそうとするでしょうが、それに乗ってはなりません。家族、為政者、牧師などへのバッシング欲求、周囲の問題人物への攻撃欲求など起こるかもしれません。しかし、それを実行しないようにと願います。思いが起こった時点で悔い改めましょう。
 
 しばらくは、自らの愛と信仰の乏しさを突き付けられながら、悔い改め、成長する期間となるかもしれません。でも、悔い改めながら、神と隣人、とりわけ家族と兄弟姉妹を、これまで以上に、積極的に愛していくチャレンジ期間となればと願っています。

  
 「この状況で信仰的に歩もうなんて、それこそ最高のストレスでしょうがー!」という声が聞こえてきそうですが、その通りだと思います。

 ですから、信仰的に歩むためにこそ、ストレス管理の上達をお勧めします。可能なら十分な睡眠や休息をとることを心がけましょう。新しい気晴らしを試すことや新たなストレス解消方法を獲得することは、とても現実的で大切なことでしょう。 

「緊急事態下を生きる神の民~ストレス解消によらず、信仰によって」 

 子どもに「勉強しなさい」とガミガミ言い続ける母親に似た状況に置かれながらも、子どもの学力向上に役立つ言葉をかけるような歩みが求められているように感じています。