水谷潔の新しき地に踏み出だす

２．すると、コロナ騒ぎに乗じて、騙し、誘惑する者が近づいて来て言った。

３．「新型コロナに対する牧師や教会の判断に不満をもっているよね。それは、あなたが賢く、聖書に通じ、現状分析もできているからだよ。あなたは正しいのだから、間違った判断をしている牧師と役員たちを批判攻撃して、正しい対処をさせよう。」

４．弟子は答えた。「教会はキリストのからだ、ひとりひとりは各部分と聖書（Ⅰコリ１２章）に書いてある。自分がキリストのからだでないかのような他者批判を私はしない。それは、自分で自分を傷つける愚かなことだから。」

５．すると悪魔は、弟子をパソコンの前に連れて行き、椅子に座らせた。そして、彼の心の中を見透かしてこう言った。

６．「面と向かって言うのが嫌なら、メールを出しちゃえよ。普段から抱いている教会や牧師への不満もぶつけちゃえよ。ついでに、政府やマスコミへの不信感やプロ野球やＪリーグが開幕しないストレスも牧師にぶつけちゃったら？スッキリするよー。今がチャンスだ、牧師もコロナ対策で疲弊していて、きっと反論できないから。」

７．弟子は言った。「『互いに忍耐し合い、不満を抱いても、赦し合いなさい』と聖書（コロサイ3:13）に書いてある。ましてや、牧師が疲弊しているのに乗じて、感情転移で攻撃するなんて、論外。そんなのは、クリスチャンとして下衆の極み！」

８．悪魔はまた、弟子を近隣教会の立派な会堂の前に連れて行き、こう言った。

９．「いっそのこと、同じ判断、同じ不満を持つ人たちを引き連れて、教会を離れないか？この教会に異動しろよ。そうしたら、あなたをこの教会の信徒リーダーにしてやろう。多くの人があなたに仕えることになる。その人たちを用いて、理想通り、願い通りの教会生活を送ってみないか。」

１０．そこで弟子は言った。「下がれ、サタン。『御霊による一致を熱心に保ちなさい（エペ４：３）』と書いてある、信仰の本質にかかわることでなければ、判断が違ったままで共に歩み、決まったことに原則、私は従う。意見、判断の違いを超えて、御霊によって私は一致を保つ！」

１１．すると悪魔は弟子を離れた。そして、見よ。不満と怒りは弟子を離れ、恵みといつくしみとが、近づいて、その弟子を満たした。

１２．神はこの弟子が荒野でささげた祈りを省みられた。

　
※通常の祈祷会が中止となっている今こそ、とりなそう。
離れて、時間は異なっても、心を一つにし、祈ろう。
試練の時こそ、御霊による一致に歩もう。