婚活、結婚準備

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「恋愛結婚激むず時代に突入!③~根底にあるイデオロギー」

 いまどきの若者の恋愛行動と性行動は二極化。10代から恋愛経験を重ね、高校時代までに性体験を持つグループ。これはかなりの減少傾向にあり、一般に思われているよりかなり少ないのが現状。もう一方は恋愛に興味関心がなく、成人後も交際経験や性体験が少ないか皆無でいるグループ。これは、昭和世代からすると驚くほど多いのが現実。
 恋愛経験が皆無や乏しい人たちも、その8割はいつかは結婚と考えています。ですから、「恋人は欲しくない、恋愛は面倒、でも、結婚はしたい」となるわけです。では、恋愛を経由せずに結婚すればよいのですが、それができないので、結婚のハードルが恐ろしく上がることに。
 では、なぜできないのかと言えば、それは、高度経済成長期の結婚を支えた「イデオロギー」が、生き残っているから。あるいは、一度、死んだと見せかけてゾンビの如く生き返って、若者を支配しているから。この点こそが、牛窪先生が指摘する最大の課題。
 それは、「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」と呼ばれるもの。これは「恋愛」、「結婚」、「出産」の三者を一体として考える根本理念。18,19世紀のヨーロッパで生まれ、やがて日本に入ってきたもの。私が学んだところでは、これは、イギリスで産業革命以降に力を持った市民階級の価値観やライフスタイルに起源があるのだと思われます。
 「恋愛をして、結婚をして、出産をする」これは、高度経済成長には、実に都合が良く、実際に経済成長に多大な貢献をしたもの。夫は労働に従事、妻は専業主婦で出産、子育て。男性社会のままで、経済成長を遂げるには、効率も良く格好のイデオロギーだと言えるでしょう。
 しかし、ここで考えて欲しいことがあります。実は、このイデオロギーは、同時期の教会成長にも貢献したのではないでしょうか?青年クリスチャンはクリスチャン同士で恋愛し、交際し、結婚。夫は、働いて献金で教会を支え、妻は専業主婦となり平日は奉仕と祈祷会、子どもを育て信仰継承。その結果として教勢拡大が展望できたわけです。
 このイデオロギーは、無自覚にまた潜在的にクリスチャンの中に浸透したかのようです。クリスチャンの中にも、恋愛をして結婚するのが優れていて、恋愛せずに結婚するのは劣っているかのような価値観が定着することに。恋愛感情なしに結婚することに異常性や偽善性を感ずるクリスチャンも少なくないようです。
 ところが、「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」は、もはや機能しません。いいえ、むしろ、ここ20年程で機能しない時代と社会に移り変ったのです。男女をめぐる雇用の在り方、慢性的不況、ジェンダーについての価値観の変化などはその代表でしょう。離婚件数の増加やDVなど、潜在的であった結婚生活のマイナス面が顕在化したこと、恋愛結婚をした両親の不仲による悲惨な結婚生活を身近で見て育つことなども、大きな要因でしょう。
 恋愛結婚を支えてきたイデオロギーが機能しなくなったこと、それが恋愛結婚が終焉を迎えた根本原因であると牛窪先生は指摘します。これは、真摯に受け止めるべき考察ではないでしょうか。