高齢者のために

「高齢キリスト者のための十戒②~第二戒から第四戒」

〈第2戒〉
 あなたは、あなた自身の他に、無関心であってはならない。とりわけ自分の葬儀が、最大の関心事であってはならない。
 他者への無関心が、聖書が示す愛に最も反することを心に留めなくてはならない。あなたは、加齢が多くの場合、自己中心を伴うことを自覚しなければならない。
 あなたは、信仰者としての最終的成熟を目指し、家族と兄弟姉妹を愛さなければならない、日々出会う隣人を愛し仕えなくてはならない。地上生涯において、最後の一息まで、愛における完全を目指さなくてはならない。
 
〈第3戒〉
 あなたは、みだりに「いまどきの若いもんは」を唱えてはならない。あなたも、若い時にはそう言われたからである。自分が「だから年寄りは」と言われたらと考えなさい。自らの梁に無自覚なまま、他者の塵を指摘してはならない。
 また、「いまどきの若いもんは」は、下の世代への理解努力を放棄させる言葉だからである。愛は相手への理解努力を伴うものである。理解努力の放棄は、下の世代には愛していないとのメッセージとして伝わり、それは、若者の教会離れの一因となるからである。
 
〈第4戒〉
 あなたは、自分の目の黒い内のことだけを考えていてはならない。自分の存命中だけを考えて、自らの快適な教会生活を送ることと、自分が見たい教会の風景を見ることばかりを願ってはならない。むしろ目の黒い内に、やがてお別れする兄弟姉妹を愛し、教会の将来のために益となることを願い、祈り、そのために労しなさい。
 あなた方は、地上で終わることのない永遠のいのちを既に地上から生きているからである。あたかも、地上生涯がすべてであるかのような刹那的な欲求によって、牧師や役員に政治的圧力をかけ、教会の将来を損なってはならない。