牧師、牧師夫人、牧師交代

牧師、牧師夫人、牧師交代

「本質を示す一牧師夫人からの応答」

牧師夫人についてのシリーズ投稿に、一牧師夫人から応答
それを一部編集し、当人の許可を得て、ご紹介
効率よく教勢拡大するための男尊女卑、家父長制
神の言葉と習ったが故の悲しいまでの思考停止
古い世代の死が先か?若者が教会を去るのが先か?
思考停止状態の教会に潜むジェンダーバイアス
生きたまま悔い改めて、後進の教会形成の祝福を
現実と本質に私たちを向き合わせ、
歩むべき道を示すこの文章、ぜひ、ご一読を!
 約60年の人生のほとんどを福音派の教会の中で過ごした私にとっては、特に水谷先生の高度経済成長期に同期して、教勢拡大をしたいわゆる福音派が、経済発展に都合のよい高度経済期の男女の性役割モデルを、教勢拡大のために、教会に当てはめてきたのでは? という考察は、本当にその通りだと思います。
 戦後に来られた宣教師の先生方の愛と熱心からのことと思いますが、多分、いちはやく結果を出し、派遣団体に報告しなければない責務もあったのでしょう。 宣教師から引き継いだ日本の牧師たちも、より手っ取り早く効率的に教勢拡大ができる方法をよしとしてしまったのかもしれません。 慣れ親しんできた男尊女卑や家父長制度の方が正しく見えたのかもしれません。
 私は世の初めからの神様が聖書を通して教えている夫婦のあり方として習いましたが、実際には、世の中と同じ経済効率のよい性役割を、聖書の言葉によって、権威付けてきた面も多いのですね。人の言葉なら、疑って時代とともに考え直すこともありますが、神の言葉と習ってしまうと、普遍的な価値観として、思考停止になりがちなのが危ういところです。
 ドイツの物理学者マックス・プランクは「科学の進展は葬式ごとに進む。」と言いました。信仰に基づき天動を説信じていた人たちが死に絶えるまで、地動説はなかなか普及しなかったとも本で読みましたが、教会の中の古いジェンダーバイアスが、死に絶えるまで、新しい男女平等と個人の尊厳を大切にした信仰が教会の中で、普及することがないなら、それは本当に残念なことです。
 あえてこの世と調子を合わせない教会の中は、この世の価値観と数十年のズレがあるとは言われますが、悔い改めの宗教なのですから、間違いに気づいたら悔い改め、若い人たちが安心してのびのびと奉仕できる教会となりたいものです。 古い価値観のクリスチャンが死に絶えるのが先か、若い人たちが差別的な価値観に嫌気が差して見切りをつけ教会を去るのが先か、老害の死を待ち望むような教会では、あまりに残念です。
 聖書が言っているからと思考停止になりがちな教会が、教会の当たり前のなりわいとも思い込んでいた価値観の中にも、ジェンダーバイアスが忍び込んでいることに気づき、願わくはどうか生きたままで悔い改め、後進の人たちの教会形成が祝されるようにと祈りたいです。