教会形成、教会教育

教会形成、教会教育

「教会の閉会を船にたとえて②~船は捨てても、いのち捨てるな」

 漁獲高はずっとゼロで、燃料も尽きそうな中で、乗組員は、継続を主張します。廃船だけは絶対に嫌で、何としても避けたいからです。「避けるべきは廃船よりも遭難でしょー」と組合の役員や漁師仲間は言いますが、聞く耳持ちません。
 それはそうでしょう。ずっとこの船で漁をしてきたのです。多くの犠牲を払って船を購入し、修繕して、漁を続けてきたのですから。船自体が、自分の漁師人生、いいえ、人生すべてのように思えます。手放したくない気持ちは、当然のこと。漁業組合役員も仲間の漁師もその気持ちは痛い程、分かります。
 遂に、一人の漁師が涙を流して訴えます。
「船と自分のいのち、どちらが大事なんだ!」と
「漂流して、沈没したらどうするのか?」と
しかし、乗組員は言います。
「他の船に乗るくらいなら、死んだ方がまし」
「沈没して、船と共に死ねたら、本望だ」
船と命を共にするのは、船長だけ
信徒も牧師も船長ではありません
誰もが一乗組員。だから生きよう
もう一つ言えば、船長は既に死んでいます
世界中の船のために、いのちをささげました
それは、乗組員が生きて漁をするためです
神様のみこころは明らかです
「船は捨てても、いのち捨てるな」
「十字架の死を無駄にするな」
「あなた方はいのちを選べ!」