信仰継承、宗教二世問題

信仰継承、宗教二世問題

「子どもを愛し忍耐し育てる教会へと導いた牧師の言葉」

 先日、ある牧師から聞いたお話し。子育て中のカップルが多い教会。礼拝中も、赤ちゃんは泣き、幼い子どもが騒ぐことも。開拓期の15年前に、子どもについて、牧師が会衆に語り続けた言葉は、信仰と希望に満ちたもの。
 「この子の泣き声は、やがて賛美の声に代わり、後に奏楽者になっていくのです。」
 この信仰と希望を共有した会衆もご立派。それから15年後、その子は、文字通り、立派な奏楽奉仕者に。若くして、礼拝賛美を支えているとのこと。歌いやすくかつ洗練されたアレンジもできる優れた奉仕者なのだとか。これが前例となり、いよいよ、大人が子どもを育てる教会に。
 大人の都合で、子どもばかりに忍耐を強いて、結果的に次世代を失っていく教会は、少なくないでしょう。本来は、大人こそが成熟し、自己充足的な信仰のありようを卒業すべきなのでしょうに。大人たちに、次世代のために忍耐し、愛をもって育てることを呼びかけ続けた牧師とそれを共有してきた大人たちの実践には感動しました。
 「この子の泣き声は、やがて賛美の声に代わり、後に奏楽者になっていくのです。」
 
 これが唯一の正解ではないでしょうが、結実をもたらした一つの事例として、受け止めたいものです。