信仰継承、宗教二世問題
信仰継承、宗教二世問題
- 「子どもを愛し忍耐し育てる教会へと導いた牧師の言葉」
- 「子どもの身にもなってみよう~騒ぐ子どもを注意する前に」
- 「妄想福音書と妄想パウロ書簡 ~子どもを叱らず、祝福の邪魔をせず、イエスを憤らせず、子どもに倣う」
- 「子は、礼拝する親の背中を見て育つ」
- 「信仰継承、何ではなくて、何なのか?」
- 「信仰継承の再検討①~親からの相続か?本人の出会いか?」
- 「信仰継承の再検討② ~自らを経由せず、邪魔せず、モデルに」
- 「信仰継承の再検討③~焦り、怖れ、義務感?動機の自問」
- 「信仰継承の再検討④ ~親のお手柄?子どものお手柄?」
- 「無関心なのに、囲い込み?~凧上げと伝書鳩のたとえ」
- 「『無関心なのに囲い込みはする』からの悔い改め」
- 「発明としての新語『宗教2世』①」
- 「発明としての新語『宗教2世』②」
- 「発明としての新語『宗教2世』③」
- 「発明としての新語『宗教2世』④」
- 「信仰継承に活かす『宗教2世問題』①~過去に目を閉ざさず」
- 「信仰継承に活かす『宗教2世問題』②~人権尊重と信仰継承」
- 「信仰継承に活かす『宗教2世問題』③~ありがちな二極化」
- 「信仰継承に活かす『宗教2世問題』④~愛と自由と責任」
- 「信仰継承に活かす『宗教2世問題』⑤~正解の押し付けでなく」」
「妄想福音書と妄想パウロ書簡 ~子どもを叱らず、祝福の邪魔をせず、イエスを憤らせず、子どもに倣う」
〈妄想福音書「日本人の福音書」10章より〉
13. さて、イエスに触れていただこうと、親である教会員たちが子どもたちを、礼拝に連れて来た。ところが、一部の役員やベテラン信徒たちは「静かに」「じっとしていなさい」と彼らを叱った。
14.イエスはそれを見て、憤って、役員とベテラン信徒たちに言われた。「子どもたちを、わたしのところに来させなさい。邪魔してはいけません。神の国はこのような者たちのものなのです。
15. まことに、あなたがたに言います。子どものように神の国を受け入れる者でなければ、決してそこに入ることはできません。」
16. そしてイエスは子どもたちを抱き、彼らの上に手を置いて祝福された。
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〈妄想パウロ書簡、「ガミガミ人への手紙」2章より〉
1. ああ、愚かなガミガミ人。親が祝福を願い連れてきた子どもを叱った弟子たちに、邪魔だと憤ったイエスが目の前に描き出されたというのに、だれがあなたがたを惑わしたのですか。
2. これだけはあなたがたに聞いておきたい。あなた方が今日教会に集っているのは、大人にガミガミ言われたからですか。それとも大人たちの愛の忍耐と祈りによるのですか。
3. あなたがたはそんなにも、礼拝警察や教会風紀委員がしたいのですか。神の愛の招きで始まった子どもたちの救いが、今、規制と管理によって完成されるというのですか。
4. 子どもが礼拝に来なくなる、その親たちが別の教会に移動するなどの経験が、まさか、無駄だったということはないでしょう。
5. あなた方の間で力あるわざを行われる方は、子どもたちを叱ったでしょうか。それとも、受け入れ祝福したでしょうか。
6. あなたがたが願っているのは、子どもも、その親たちもいない静かで快適な礼拝でしょうか。それとも子どもとその親たちが、教会に集い続けることでしょうか。
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〈解説〉
子どもをイエス様にお連れするのが親の使命
時にその邪魔するのは、教会の大人たち
その方々はいわば、「礼拝警察」、「教会風紀委員」
民族名で言えば、ガラテヤ人ならぬ「ガミガミ人」
ガミガミは、イエス様に「邪魔」と言われる行為かも
それどころか、イエス様を「憤らせる」行為なのかも
イエスを憤らせ、叱られたのは子どもでも親でもない
叱った側がイエスに叱られるという大どんでん返し
さらには、子どもと大人の立場も、大どんでん返し
大人に向かい、子どもを模範とせよと語るイエス
そう、子どもには大人が倣うべき一面がある
それを忘れて、上から目線で叱っていいのか
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〈まとめ〉
子どもの礼拝姿勢については、時に注意も必要かも
しかし、子どもを下に見て叱るのはどうだろう
その態度こそが、イエスを憤らせたのだろう
逆に、妨害行為、邪魔との評価をさせたのだろう
「子どもを叱らず、
祝福の邪魔をせず、
イエスを憤らせず、
むしろ、子どもに倣う」
イエスが示したこの指針に、大人たちが歩むなら
次世代と次々世代は活かされ、教会の未来は拓けてくる
なぜなら、子どもとその親が集い続けるから
やがて、その世代が、教会を支え、建て上げるから